シリーズ「BLACK」 制作コンセプト テーマとテクニックのマッチングを試みた作品シリーズ。黒」はモノクロームではなく、カラーである。黒」は色を重ねたり消したりすることで生まれる。色の知覚は、その人の有機的、文化的背景に大きく影響される。感覚器官とは身体のことであり、臓器系の個体差やそれに影響を与える環境要因を考慮した作品である。生き物の視覚は種によってそれぞれ異なる。人間も大なり小なり個体差があり(色覚はもちろん、身長や視力など器質的な要因もある)、一人ひとり異なる視覚を持っている。知覚と世界」は「身体論」でもある。個人差を超えた共感を指すために、「先色」「無色化」という手法を用いる。