宝紅紙300gr、水彩。
秋は伝統的に、どんな画家も新しい作品を創作する意欲をかき立てる。しかし、たいていは黄金色に輝く紅葉と澄み切った秋空の風景画だ。ブルガリアに住んでいる私は、いつも自然の中の豊かな色彩に感心している。そして今、友人を訪ねたとき、珍しい楕円形と珍しい色のブドウの房を目にした。この品種の名前すら知らないが、珍しいことは一目瞭然だ。何しろ、ここで一般的なブドウは黒色なのだから。もちろん、茶色の色合いのレトロな品種もあれば、白ワイン用の淡い色合いのものもある。もちろん、私はすぐにこの秋の豊かさを描きたいと思った。しかし、一房のブドウは大きくて珍しいとはいえ、紙やキャンバスの上では十分な遊びを生み出さない。そこで私は、対照的な黄色とオレンジのカボチャを庭から取り寄せ、落ちている桃とリンゴを拾って、この房を引き立てた。そして、いつものように黒いガラス瓶を用意し、そこに庭の入り口を縁取るハイビスカスの花を2、3輪挿して高さを出した。ブドウの房、リンゴ、桃、ハイビスカスの花を黒いワインボトルに入れた。