作品から聞こえた言葉
「母の命の音の中、深く深く沈む水の中で寝ていた。言葉にならない祈りの音が聴こえる。お腹の子への子守唄。
そろそろ私は目を覚まして、あなたのところへ生きたい。」
この作品は、母の子宮の中をイメージしました。
横たわっているケモノは赤ん坊、尾はへその緒です。
上に乗るのは鯨鳥です。
鯨はソングで遠い場所からまっすぐにたくさんの感情を伝えます。
それと同じように、子宮の中で子守歌に乗り、母から赤ん坊へ暖かな愛情や不安、楽しみ、様々な感情が伝えられていると思います。
言葉にすると消えてしまう約束をして、赤ん坊は母の海からこちらの世界へやってくるのだと思います。
主な画材:墨汁、顔彩、水彩、ペン、和紙、水彩紙