田舎で祖父母に育てられ、神様に親しんできた私は、季節の変わり目になると、その土地ならではの風習やしきたりをよく聞かされた。 中でも、青森では「イタコ」と呼ばれ、沖縄では「ユウタ」と呼ばれる人たちが近くに住んでいた。
私の生活圏では彼らのことを「おがみさま」と呼んでいた。 節目や不幸が続くと、「おがみさま」を頼って相談に行ったものだ。 "あなたは優しいから、動物のおばけが来るんだよ"。また、念仏のようなものを唱えていると、今まで見たこともないような、私の背丈くらいはありそうな大きなロザリオに背中をくまなく揉まれたのを覚えている。 背中を揉まれていると、なぜか "すごい "と言ってしまう。何か雲のような霧のようなものが頭の中をすり抜けて、悪いものが出てきたのかな?目には見えない不思議なものが、世の中には普通に存在するのだろうか。この頃、まだ薄々そう思っていたのですが、もしかしたら、透明な姿の妖怪とか、どんな生き物かわからないような?みたいなものが見えるようになった。 20歳くらいから見えるようになった。 波はあるんだけど、年月が経つにつれて強くなってきて、感じるようになった。 異世界、異次元。そんなパラレルワールドがあり、視覚や聴覚など人間の五感では感じられないものがあるが、現状ではそのほとんどが認識できないし、科学的にも証明されていない。 ある意味、この広大な世界は可能性に満ちている。 今はもう "大神様 "もいないし、祖父母もいない。もっと話を聞きたかった。地元が嫌いになった今、けものギャラリーのOSともいえる核を形成してくれた地元と人々に感謝したい。 新しいページをめくるのは、また今度。