ミミズが落ち葉を運ぶ時は視覚ではなく味覚に従う。
みつばちは花を認識しているのではなく、開花した花と
ツボミを図形で選別している。
生き物は自身にとって意味のある事象を知覚し行動する。
それぞれに主体的な知覚と意味付けで作られた空間を持っているのだ。
「環世界」という概念は古典でありながら新鮮です。
それは当然人間世界にも当てはまります。
少女の前後にあるのはサークルの辺です。
人はそれぞれの大きさでサークルの中にいるのです。
あなたと私は違う空間を持っている。
それは重なる事はあっても合致することはない。
摩擦を生じ、変化し、共鳴する事はあっても完全に
一つに融合する事はない。
だからこそのこの世界。
この作品の額fは貝のきらめきが美しく作品の透明感を
増してくれます。