解体される最後の停泊地まで曳航される戦闘艦テメレール号(1838年)。 夕日に照らされた燃えるような雲を背景に、トラファルガーの戦いのベテランである軍艦「ブレイブ」の動きを観察する。石炭色の小さな自走式船が、戦闘用の巨艦をテムズ川の岸辺まで曳航し、そこで解体される。このパネルは1839年にロイヤル・アカデミーで初めて公開された。サム・ターナーはこの絵を非常に高く評価し、彼女の魂に愛着を持ち、金で売ることに同意しなかった。 最後の飛行」の筋書きは、おそらく画家の想像の中で生まれたもので、自然から模写されたものではない。朽ち果てた船の叙情的で悲しいイメージは、過ぎゆくヨットの時代のしるしとなり、この世の命の儚さを思い起こさせる賢明なものとなった。 船のある川のありふれた夕暮れという、賞賛するにはあまりに単純な絵に思えるかもしれない。しかし結局のところ、この絵は、60歳までに創造的に職人技の頂点に上り詰めた偉大な芸術家によって書かれたものなのだ。空気の要素がキャンバスの上半分を占め、メランコリックな響きを与えている。水のエレメントでは、穏やかな微風が鏡のように滑らかな表面にわずかに触れる。 そして "ブレイブ"-色あせた巨大な、滑らかに、計ったように動き、引っ張りに屈する。まるで幽霊のようだ。白い旗の上に見えるのは、かつてフランコ・スペインの戦隊に勝利した英雄であり、勇敢に戦闘任務を遂行して降伏した船である。 明るい夕日が、古い船の最後の旅の効果を高めている。画家はこの絵を祖国に遺したが、現在はロンドンのギャラリーに展示されている。 これは、この巨匠の作品の2枚目の複製である。最初の作品は、美術アカデミーの1年生のときに描いた。イメージは、当時雑誌キオスクで売られていたENGLAND誌の表紙の写真で、珍しい「獲物」だった。