花や鳥や虫など、命あるものすべてに仏性が宿るという慈悲の心で、数々の名作を世に残した伊藤若冲は、私が墨絵を始めるきっかけとなった日本を代表する画家です。
もし伊藤若冲がこの時代に生きていたら、この絶滅危惧種の鳥をどのような悩みで、どのような技法で表現したのだろうか。若冲はこのテーマに基づいて、実際に「松竹梅に鶴」という水墨画を描いています。本来、ハシビロコウはアフリカに生息する鳥ですが、最近は日本でも多くの動物園で見られるようになり、人気を博していますが、実はこの鳥が絶滅危惧種に指定されていることはあまり知られていません そこで、地球環境問題に興味を持ってもらえればと思い、約300年前に描かれた水墨画を見てみました。
和紙は、墨を塗ってから時間が経って乾くとシワがどんどん増えていくので、必ず一気に描きます。そのため、サイズが大きくなればなるほど、描くのに技術とスピードが必要になります。
* この作品は、売上の一部を自然保護活動を行っている団体に寄付します。