目の前にあるものは誰かが付けた呼称で、生まれた時からあるものだったり、買ったものなら取説の通りのもので、受け入れることには問題がない。それなのに突然ふわふわと今在ることが不確かになるのはなぜなのだろうとふと考えてしまいます。そうすると「これは確かなこと」だと言えなくなってしまいます。それは居心地悪く、落ち着かない状況です。到底似つかわしくない、石と木でできた構造物や空中を泳ぐ機械仕掛けの魚たち。落ちて来る紐のついたトンボなど、あったらいいなと思うものを寄せ集めてそのふわふわ状態に浸ってみると、音のない静寂を感じます。