「絵画碑」
今日、世界は目的達成のための時間の短縮化(より正確に、より合理的に)に努めている。
だからこそ、私は今、絵画に時間を託したいと思う。その手段として土を絵具に用いてみる。
土は、かつて何かであったものの集積であり、この地の歴史の体現者であり、時間(過去)と密接な関係を持つ物質である。
土を描画材に用いることで、私は絵に土の持つ時間を直接刻印してゆく。
そうして出来た絵を、私は絵画碑と名付けた。
「番(つがい)の絵画」
デカルコマニー技法を用いて作った複数の対となるピースを画面上でコラージュする事で、複雑に入り組む画面の中、どこかに必ず番の片割れが存在する。