人種差別・世界経済について書いた作品です。
私は、日本とロシアのクォーターで、容姿的な問題で日本でいじめにあってきました。そのような理由で中学は不登校、高校を退学しています。
その後、大検を取得し大学に入学した後、同じようなミックス・ダブルの友達が出来ました。多くの人が外的な要因で同じような辛い経験をしていて、その時に、この事は、自分だけの問題でなく、社会的に意義のある問題だと言うことに気づきました。
これからのグローバル社会において、20世紀ではあり得なかったほど、様々な人種のミックスが誕生します。私の絵を通じて多くの人達に、人類が抱える人種差別問題の意味を考えて欲しいと思い描いた作品です。
3つの目は、それぞれ西洋、東洋、ミックスを表しています。
目の大きさはそれぞれの資本主義における成熟度を表しています。なぜなら、人種差別の歴史背景は常に先進国の植民地支配と関係してきたからです。
資本主義は西欧で生まれた概念で、20世紀までは西欧主体でした。しかし21世紀になり、中国などのアジア各国が急激な経済成長を遂げ、新たな経済大国になろうとしています。しかし、中国など後進国の経済発展のモデルになったのも、また西洋の経済システムを基盤にしたからこそです。
テクノロジーの進化は止まりません。しかし、人間の倫理価値というものは、まだテクノロジーの進化スピードには追いついていません。スペースX社のように民間が火星に行くことを想定とした時代にもなりました。私達は火星に行っても人種差別という問題を残したままにするのでょうか? 宇宙にはもっと高次元も問題が存在します。
左は過去を表し、右は未来を表します。2つ異なる文化を持った人間が、異なる文化の衝突の緩衝材になれたらと私の希望を描いています。故に、中央の目は自分を描いていますが、新しい人種が希望の光を放って行けるようにロシアのレイヨニズムを使って光を描いました。
21世紀に残った人間の倫理の問題を、芸術家として多くの国の人に発信して、少しでも人類の未来に貢献出来るような芸術家になりたいと思います。