2020年に制作したLove(or Nothing) Lives matterの2021年版になります。
2020年にBLMに呼応し生まれた前者と違い、今作品は2021年のStopAsianhateCrimeに呼応し、生まれた作品になります。
様々な東洋人(イエローハート)がこの世界の理不尽により傷つき、亡くなってしまいました。悔しさ(Hateヘイト)を持って黄泉の国へ逝った方もいらっしゃると私は思うのてす。黄泉の世界という概念において、ギリシャ神話の冥界から戻ってきたハーデス(Hades)は、のちの芳潤の神になったとして有名です。
この作品の主題は、『例え人に虐げられても、人を幸せに出来るように』というものです。この思いを冥界のハーデスに重ね、我々アジア人の魂をイエローハートで表現しました。
今、世界は混沌としています。南米では政府が民間を虐げていることが連日社会問題としてニュースで取り上げられています。人種間だけではなく、社会のヒエラルキーという理不尽と闘っている人が、この世界にはいます。
2020年に制作したLove(or Nothing) Lives matterと構図を比較すると、2021年に制作したThe Yellow Hadesはシンメトリーな構図になっています。前者の際はBLMムーブメントに呼応し、3つの人種性を表したのに対し、後者はStopAsianhateCrime、つまりマイノリティ問題に呼応しています。私自身がマイノリティ問題の当事者でもあるからこその強い思いを形にしました。つまり、イエローハートを通じて一人間としての"完全なる"人権宣言を私はここに、この作品と共に宣言をしたい。そして社会的なマイノリティを多くの方々に認知してもらいたい、という思いがあります。
カラーリングに関しては、SOSSouthamericaに見る社会のヒエラルキー問題への宣戦布告、つまり、人の自由を奪う権力に対する批判を組み込む必要がこの作品にはどうしても必要不可欠でした。なぜなら、2021年ではイエローハート(東洋)以外にも、これと異なる問題で苦しんでいる人がいるという事実が未だに社会に残っているということを残さなければならなかったからです。歴史を捉えて未来に残すこともアーティストの重要な職務である、と先人の偉大なアーティストから学んできたからです。
前者の2020年作品との関連も含め、私の作品が多くのマイノリティの勇気になれば、作者としては万感の思いであります。
そして、これをご覧になるマジョリティの皆様へ。
カリフォルニア州サンフランシスコに顕著な通り、多様性とはイノベーションと同義です。私達の生活が日々前進しているのは、この多様的な柔軟なものの捉え方で固執的な文化を刷新してきたからに他なりません。この作品がマジョリティの方に対して、マイノリティに対する偏見を解消する訴求力ある作品になればと思います。