日本語の「無」は、文字通り「何もない」という意味です。この絵は、エドガルド・マヌッチ、フォンタナ、ビュリに捧げた一連の作品の中で制作しました。無(Mu)」は、何層にもわたる色と思考の結果です。完成してこのキャンバスを見たとき、何か変わったものを感じました。自分の思考や言葉、その音や感情までもがキャンバスの中心に吸い込まれていく。私の胸には煙でできた紐がつけられていて、その煙がどうしても磁力で引き寄せられて、白い影のスリットの間に入り込んでくるような気がするのです。何も見つけられない。何も見つけられない。何も考えられない。私にはこの一連の感情しかない。ネガティブなものではなく、ポジティブなものでもない。そこで、妻にその話をして、見せて何を感じたか聞いてみると、妻はすぐにこう言った。これはムーです。あなたが感じているのは、感じているようでいて、同時に感じていないような感じよ。(女性は常に男性の一歩先を行っている)。
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