アクリル絵具を用い、日常から得られるイメージの断片から着想した色彩やかたちと、絵具の滲みや厚み、かすれや質感の差異など様々な絵具の扱い方や組合せの試みといった素材の物質的なコントラストを組み合わせて制作しています。
この作品は具体的なイメージとしてオイルパステルで描かれた線画と画面中央から下に大胆に盛られた抽象化された草花のイメージとの対比、線画の上から滲んだ様に塗られた色面、濃い色彩と画面下部の白地と様々な要素を絡み合わせながら、少し離れて見るとそれらがスッキリとまとまった画面に見えインパクトも残せるといった狙いが効果的に発揮されたものと言えます。
連作でつくっているタイトル”Colors on Canvas”という言葉に対して私が持つ答えのひとつでもある作品と言えます。
また絵の側面も含め作品として意識して制作しており、自身の個展での展示の際も額無しにて展示していますのでそのまま飾っていただく場合もモダンな印象にるかと思います。