私はカラスとワタリガラスが大好きだ。 木の枝から、あるいは窓から、私たちはよくお互いを観察している。 私も彼らと同じように、あっちとこっちの世界の端っこに住んでいる。 だからこそ、カラスは私に彼らの秘密を託すのだ。 そのうちのひとつを、あなたに見せることを許された。 毎日同じ時刻、カラスは翼に夕暮れを乗せて運んでくる。
重みのない湿った闇が一日中疲れた街をゆっくりと包み込み、月の霞が見張っている。 夜明けの時間になると、カラスは素早く闇を拾い上げ、秘密の場所に運んでその時を待つ。 毎日毎日。 ほとんど誰も気づかない重労働。 私とカラスだけ。