長野県の諏訪から高遠へ向かいそこから更に南へ行ったところに分杭峠がある。パワースポット「分杭峠」は、日本最古で最大、最長の巨大断層地帯「中央構造線」の真上にあります。この中央構造線は、九州中央部から四国北部、紀伊半島を通り、愛知県東部から北上して、諏訪湖付近でもう一つの巨大断層のフォッサマグナに分断され、さらに関東地方に続く、陸上部分だけで全長1000kmにも及ぶ大断層ですが、両側の地質の全く異なる地層がぶつかり合っていて、言わば「地球のエネルギーが凝縮されている所」です。この巨大断層が、分杭峠に「ゼロ磁場」という特異な空間を形成し、そこに「気」を発生する「気場」ができていると考えられています。中央構造線上には諏訪大社、伊勢神宮、石鎚山、阿蘇山など重要な聖地やパワースポットが多く、国譲り神話に関わる神々もこの線上に祀られているとのことです。 この絵の裏側に私は詩を書いています。
分杭峠
朝早く少年と犬は山深くに入っていった。二人は湧き水で喉を潤し、光こぼれる道を進む
祖父の時代に植林されたまま放置された杉が生い茂っている、
太い幹がはちきれそうに天に伸びている、
鳥が心地よい住処を得ている、
少年と犬が探り当てたのは
プレート大地の均衡する場所、
二人は地球の力に満たされている。
少年はいつか大人になり
犬は少年の思い出の中に住む。
悠久の時を経て 峠に海の生物が運ばれる頃、
犬も少年も杉の木も遠い光となる。
光は太古からもこれからも変わらずにいるだろう。
少年と犬は太陽の注ぐ広場で
大地の力を受けて昼寝をしている。
時間を超えた精神が寄り添っている。
瞬間の輝きを愛する魂も共にいる。
森は彼らを包み
少年と犬は心を通わせている