真夏の夜に二人で忍び込んだ 屋外プール
着の身着のままで家を飛び出し 鉄柵をよじ登って
月の明かりに照らされた脱衣室を抜けると
誰かがいるはずもなく 月光に水面が浮かびあがっていた
プールに潜るとそのやさしい輝きが
水面の波状とおりに 水底に写しだされていて
浮遊感とも一緒になり
僕らはまるで星の間を漂っているような体験をした
誰にも迷惑をかけていないけど
見つかっちゃったら不法侵入とかで つかまっちゃうね
とか言いながら
こんなん暑いからしょうがないよ とか言いながら
言葉なんかじゃ きっと誰にもわからない 僕らだけの思い出
きっと幾つになっても 僕らがどんなに離れてしまっても
胸の中で ケラケラと二人は笑ってる
素敵な思い出は ずっと先まで持っていけるから
多少の迷惑は 天使に許してもらいましょう