このシリーズは、「ブラックライン・アブストラクト」シリーズの変種であり、抽象表現主義のお手本のような作品群です。しかし、ここでは前述のシリーズとは逆に、新たな「キャラクター」である緑色が登場する。この色彩は2021年の原色と呼ばれていた。白と黒」と並べると、クラシックでニュートラルな色というコンセプトが曖昧になるのが気になります。一方ではアクセントになり、他方では「白と黒」と対等に渡り合っている時代です。制作は、1枚のキャンバスに対して複数のアプローチで行われますが、それは、各段階で作品の構成や配置を変える機会を持つことに意義があるからです。