この作品は、数年前から保管していた写真から作ったものです。そして長い間、私はキャンバスを求めていたのです。
それは、ある古い公園で撮ったものです。この公園の一番奥のどこかに、古くて朽ち果てた建物がある。時間と天候に恵まれず、石とそれを支えるモルタルはバラバラになっている。しかし、その隣で若いブドウが育っている。彼がどのようにしてここに来たのかはわからない。しかし、それは上に向かって、太陽に向かって、光に向かって伸び、崩壊する壁にしっかりとその枝でしがみついている。その葉は鮮やかで陽気だ。9月の穏やかな太陽の下で、ピンク、赤に染まっている。
人生にはいつもこういうことがある。何かが老い、死ぬ。そして、何かが生まれ、成長する。人生にはコントラストがある。そんなことを思いながら写真を見ていると、いつまでも記憶に残っている実際の風景が浮かんできました。