この作品は「ルビーの箱」と呼ばれていますが、私の潜在意識では「春が欲しい!」と呼ばれているでしょう。私は、おばあちゃんの美しい宝石箱を思い出しながら、その前に座りました。その蓋には、赤や緑の石がびっしりと敷き詰められていました。母から受け継いだものや、親戚や祖父から長寿を願って贈られたものなど、おばあちゃんの指輪やイヤリングが入っていました。また、大きなカーマインレッドの丸い石が3つはめ込まれた、とても美しいアンティークのブレスレットもありました。宝石学者や宝石商が何と言うかは分かりませんが、ブレスレットを子供の手にはめてみると、確かにこれは遠いインドのスルタンが集めたルビーではないかと想像してしまいました。おじいちゃんが何か偉業を成し遂げたときにもらったもので、スルタンが直々に手渡してくれたものなのでしょう。そして、そのルビーがこの素晴らしい箱に入っているのです。おばあちゃんは、そんな私の空想を不思議そうに微笑んでいましたが、それはこのブレスレットの起源についての私の説を裏付けるものでした。
この箱が持ち主によって頻繁に開けられるようになったのは、ちょうど春のことでした......ジューシーな若草が野原を覆い尽くす4月頃から、冬のアウターウェアをエレガントで快適なものに変え、ジュエリーを身につけることができるようになったのです。これらはすべて、私の子供時代の記憶に鮮明に刻み込まれています。そして真冬の今日、窓の外はすべてが白で、子供たちは庭で雪の城を作っていて、私の南の魂は春と明るい色を求めているのです私の南の魂は、春と明るい色を求めているのです! プロットと色のパレットは、子供時代からまっすぐに流れてきたように、自分自身でキャンバスに落ちてきました。私の作品の明るい色が、あなたに素敵な明るい気分を与えてくれることを心から願っています。