この無題の作品は、考えや知識、その時に吸収したことなどを常に更新していく日記から始まりました。キャンバスをシャープペンで塗りつぶした後、アクリルを重ねてシャープペンを覆い、バックグランドに隠れるようにしました。ジャン・ミシェル・バスキアによると、「言葉は存在しない方がより意味を持つ」とのことですが、私はこのような作品を鑑賞する際に、より多くのものを見ることができるように、ほとんどの作品でペンティメントの技法を用いています。見れば見るほど、今まで見えていなかったものが見えてきます。この絵の中の黒い人物は、おそらく褐色の人を具現化したような魂です。解剖学的な姿は、皮膚や肉の下ではどんな姿をしていても同じであることを思い出させてくれます。白い背景は、事実、思考、感情を白紙にしたり、検閲したりするような感覚を与え、作品の中心である魂を表現していますが、見る人はその言葉に意味があるのかどうか疑問に思います。
この作品は、そのポストモダンの美学で楽しまれています。