〈選択。そこに共存するのは期待それとも不安? 右に行こうか左に行こうか。助走をつけるために、たまには後ろに下がってみようか。迷い始めたらきりがない。それより最後は、小さくてもいいから幸せでありたい。空にのんびりと浮かぶ白い雲を見ながらそう思う。いつの間にかリセットされ迷いも消えている。〉 この花は、水草のホテイアオイの花です。こんなにきれいな花が咲くなんて、ちょっと想像できませんでした。1本の茎に複数の花が四方八方に咲いて、品があるのにボリューム感もあります。左上の花は、女性の視線の方向の広がりを妨げないように同じ方向またはやや外側に向けています。下の花は逆に女性に向けて締めています。髪の周りを白い線で囲う事によって花との境界線を作り、お互いの存在をはっきりさせました。左の上下の花の間に葉を入れ流れの抜け感を作ってあります。どうしても手首が一番手前に来ている分目に飛びこんでしまうので、花を置いてそれを防いでいます。色として淡いパープルと明るいミントグリーンの組み合わせで癒しを出し、赤いバラの花びらでアクセントをつけました。女性の目はいつも優しい目で描きたいといつも思っています。肩のラインは人間の目から違和感のない位置に置いています。 この作品は、外枠にはバーチ材を使用しているので、額装なしでもそのまま美しく飾ることが出来ます。反りや湿度に強い強固なMDF板に描かれています。