アクリルガッシュ, 刺繍糸, キャンバス地 赤い糸は、血液を連想させる生命の鼓動である。 穴の開いたキャンバスは現世を、穴の反対側はあの世を表している。 同じ白色で表された現世とあの世は、同じ人間の外側と内側、つまり肉体と魂を表している。
そしてこの人間は、これからの人生でさまざまな色を身につけることになる。 この世で身につけた経験や性格の色は、あの世に現れる魂も同じである。 穴の形は蝶である。地上から飛び立ち、あの世でも制限なく自由に動き回ることができる。 心臓の鼓動の赤い糸は、肉体と魂をつなぐさなぎの糸のようなもの。 この糸はこの世では脈打ち、あの世では沈黙する。 あの世への穴が広ければ小さく脈打ち、狭ければ大きく脈打つ。 ※この作品は2023年に香港のJCCACで開催された展覧会「CROSS OVER Vol.43」に出展された。