Fossils waiting for time / 時を待つ化石

コンセプト

瀨頭陽は日本の千葉県出身の画家である。
彼女は主に風景をモチーフに絵画を描いている。
彼女は私たちの普段の生活の中にあるような、身近な風景をモチーフに用いるが、観る者になんだか奇妙な感覚を感じさせる。

彼女は、彼女が感じている不思議な感覚を、絵に表したいと思っている。
そのために、彼女は風景を用いて、その不思議な感覚のリズムや時間を立ち表すことを探求している。
彼女のモチーフが風景である理由に、彼女が日常において、場所や空間の情報を敏感に感じ取る性質が挙げられるだろう。
その場所の雰囲気や、そこに居る人々の様子などの情報だ。彼女は、一見物言わぬ風景が、なぜこうも様々な性格があるのかを、いつも不思議に思っている。

瀨頭陽が使用する画材は、アクリル絵具が多い。また油彩、鉛筆、色鉛筆、ペンも使用する。
彼女は美術大学で版画を学んだため、版画も制作する。技法はシルクスクリーンだ。

私たちが忘れてしまった、魔法のような何か。鑑賞者が彼女の作品を見れば、いつでもその不思議な感覚にアクセス出来る。鑑賞者の人生にどのようなことが起こっていても、彼女の作品を見れば、いつでもその人自身の中心を取り戻せる。
そして、その人が彼女の作品を見る前と後では、少し違う自分に変化している。その人の細胞が組み変わったみたいに。
彼女は、彼女の作品が、そんな装置のようであったらと願っている。