ー野村證券株式会社 本店法人コンサルティング部 AWARD 受賞作品ー
"現代浮世絵"と言うコンセプトで制作していて、浮世絵で言う肉筆画と木版画のうち、木版画をテーマとしているのがこのシルクスクリーン版画のシリーズです。3版の重ねで1枚の絵を作っていて、透明アクリル、不透明アクリル、特殊塗料などを組み合わせて色の重なり方を計算して手刷りしています。敢えて少しずつ版をズラして刷っていて、線のブレが不思議な立体感を生んでいます。色のパターンを変えてそれぞれ1点モノのユニーク作品として、制作順に通し番号でシリアルナンバーを付けています。木版画家の吉田博は風景画において同じ版で色を変えることで時間や季節の移り変わりを表現したが、それを人物画でやることで、同じ女の子でも色やコントラストの違いで印象(性格やその時の感情など)が違って見える視覚実験的な要素があります。今作は4点のシルクスクリーンワークを1つにまとめて額装しました。絵の具の色や種類、それぞれの組み合わせによる視覚効果の対比を楽しんでいただけたらと思います。