イアニス・ルサキスは、デジタル・コラージュの芸術と技法を使いこなしながら、おそらく無理なく無意識に、精神の後背領域の構造と空間配置を進めている。このヒンターランドは広大で普遍的なものであり、夢と幻影の国、すべてがすでに起こった、あるいはすべてが起こりうる国に似ている。このタイムカプセルの中で、成熟した20世紀のあらゆる道具を携えて、ヤンニス・ルサキスは、個人が存在と不在の間で揺れ動く、固有の矛盾の風景への媒介者となるのである。断片的でありながら、最終的には首尾一貫した、完全な物語として成立するこの世界の美的参照は、この一連のイメージの中で表現され、戦後の世界の遺産をめぐる認識を調整するのである。