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プロフィールのイメージ / Wataru Ishigaki

Wataru Ishigaki

石垣 渉

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石垣 渉(Wataru Ishigaki)

コンセプト

風景画とは「地球を描くこと」石垣渉(画家)

「君の絵には〝毒〟がない」ある画廊の主人に掛けられた言葉でした。
大学生だった頃、急に思い立ち画廊に自分の絵を持ちこんだことがあります。上手くいけば自分の絵を置いてもらえるかもしれない。そんな淡い期待はすぐに打ち砕かれました。「見て御覧、ここにある作品を...
風景画とは「地球を描くこと」石垣渉(画家)

「君の絵には〝毒〟がない」ある画廊の主人に掛けられた言葉でした。
大学生だった頃、急に思い立ち画廊に自分の絵を持ちこんだことがあります。上手くいけば自分の絵を置いてもらえるかもしれない。そんな淡い期待はすぐに打ち砕かれました。「見て御覧、ここにある作品を。どれにも〝毒〟があるだろ。中には精神を病んで入院した画家もいるよ。」そこには重く、暗い、厚塗りされた油絵が独特なエネルギーを放ち並んでいました。“毒は人を魅了する”以前、見たテレビドラマでそんな言葉がありました。

絵描きになりたいと決心したのは20歳の時。その時、私は札幌大学経済学部の3年生でした。友人たちは就職活動をはじめていましたが、私は描いた絵を持って夜のアーケード街の路上で絵を売り始めました。とにかく何か行動をしなくては、誰かに見てもらって感想を聞きたいという心境でした。当時は“路上アーテイスト”なるものが2~30人はいました。Tシャツやステッカー用のイラストやキャラクターが多い中、「風景画なんか売れないよ」と揶揄されながらも、私は風景画を並べました。子供の頃から、何故か風景画に心惹かれていました。

大学卒業と当時に、製版会社に就職します。印刷の知識を勉強し2年で退職。24歳でフリーのイラストレーターとして独立しました。ツテもコネもない中、電話帳(死語か?)を片手にデザイン会社、出版会社に連絡して、絵を見てもらって営業をしました。はじめは深夜から早朝の居酒屋のバイトをしながら、描ける時に描き、寝れる時に寝るという生活でした。ひょんなことから立ち上げた水彩画教室が軌道にのり、イラストの仕事もパラパラと入るようになり、1年でバイトは卒業できました。

30歳を目前に、急にスランプになりました。頼まれたイラストは描けますが、オリジナル作品になると吐き気がして10分と描けません。後から分かったことですが、自分らしい絵とはこういうものだと勝手に制約を作り、画風が変わる事を怖がっていました。本当は新しいことをしたいのに、無自覚にそれを止めていたことに心が拒絶していたのです。この時なぜ風景画を描いているのか?何を描いているのかを始めて自分に問いました。描けない白い水彩紙の前で目をつぶり、冬の朝日の取材に出た時のことを思い出しました。

誰もいない、風の音しか聞こえない雪原の中にひとり立っています。群青の空が徐々に赤みを帯びていき、弱弱しい太陽が見えてきます。みるみる輝きだし動いていく時に、こっち(地球)が動いている(自転している)ことを実感しました。日々の生活の中で、私達が暮らし、過ごしている所が地球という星だということは意識していませんでした。風景を描くということは地球を描いていることだと気がつき、今度は地球とは何か?何で出来ているかを考えました。「土?元素?違う、違う。そういうことではなくて。。。」と考えていると、つぶっている瞼の裏に、ぼや~っと「愛」という漢字が浮かび上がりました。「地球」=「愛」それって素敵だなと純粋に思いました。ここでいう愛とは、ただ好き、嫌いという意味ではなく、言葉にするなら“遥か大きな温かなもので包み込んでくれるような存在”というイメージです。私は風景画を描きながら、そのような愛を描きたいのだと分かった瞬間でした。このテーマからズレなければ、画風が変わっても、私自身の絵だと言えると分かりスランプから抜け出せました。また、画家として活動を開始するきっかけともなりました。

それから1年後、私は地球一周の船の甲板に立っていました。私が向き合う地球とはどういうものか、まずはその大きさを体感したかったからです。船のスピードでゆっくり進むのも私の目的に合っていました。約3ヶ月で18か国を巡る旅。これが私にとってはじめての海外旅行でした。
愛のある絵を描けたなら、毒のある絵に劣らないかもしれない。そんな思いを胸に地球一周してきてから11年。現在43歳。まだまだ、もっとと、自分らしい愛の形を模索しながら制作しています。(2022年記)

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“Wataru Ishigakiの作品一覧”

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新緑のさえずり

JPY 82,500 (税込) Year.2019 w35.00 x h26.00 x d0.40 cm

メディウム

価格帯

JPY ¥75,000 ~ ¥75,000

経歴

1979北海道北見市生まれ八雲、紋別、帯広、恵庭、千歳と住み、札幌市在住
2002札幌大学経済学部卒業 製版会社就職
2004製版会社退職 フリーのイラストレーターとして活動を開始
2005「石垣 渉 水彩画教室」開講
2009水彩画家として活動を開始
2011地球一周の船旅に乗船。約3ヶ月かけて18ヶ国でスケッチ...
1979北海道北見市生まれ八雲、紋別、帯広、恵庭、千歳と住み、札幌市在住
2002札幌大学経済学部卒業 製版会社就職
2004製版会社退職 フリーのイラストレーターとして活動を開始
2005「石垣 渉 水彩画教室」開講
2009水彩画家として活動を開始
2011地球一周の船旅に乗船。約3ヶ月かけて18ヶ国でスケッチをして来る
2018「水彩画 水を操る15のテクニック」著(日貿出版社)
2019VOCA展2019出品
2020「月のふしぎはじめてのかがくのえほん」挿絵(マイルスタッフ
2022水彩連盟展SOMPO美術館賞

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受賞歴

2022  SOMPO美術館賞

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