Tatsuro Kiuchi

木内達朗

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コンセプト

長年、クライアントのためにイラストを描いてきた私にとって、残りの人生をどう過ごすかは最重要課題です。正直なところ、これまで作りたいものがなく、クライアントが望む絵を描いて問題解決のお手伝いをすることに活路を見出してきました。しかし、数年前、50歳を過ぎた頃から、純粋に興味のあるものを描きたいと思うようになったのです。その時が来たのかもしれません。私は子供の頃から動物が好きで、人間には興味がありませんでした。日々、地球上で起きているニュースを見ていると、人間同士の分かり合いのなさにいつも驚かされます。また、共感できない生き物として、人間の存在に恐怖を感じています。そんな人間が地球上に存在する球体を描きたい。私の作品は、ホイッスラーに代表されるトーナル主義に大きな影響を受けていると思います。つまり、色彩よりも明暗のグラデーションを重視し、奥行きや深い陰影のある空間を目指しているのです。また、目に見えないもの、無形のものをイメージの中に捉えようとしますが、それはアーティストがよく言う温度や雰囲気、ムードではなく、空間の中に渦巻く感情や言葉です。それらをグラフィックデザインやフォントとしてではなく、地球上に存在する物理的な事柄として描き、文字通り目に見えないものを映像の中で可視化するのです。

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長年、クライアントのためにイラストを描いてきた私にとって、残りの人生をどう過ごすかは最重要課題です。正直なところ、これまで作りたいものがなく、クライアントが望む絵を描いて問題解決のお手伝いをすることに活路を見出してきました。しかし、数年前、50歳を過ぎた頃から、純粋に興味のあるものを描きたいと思うようになったのです。その時が来たのかもしれません。

私は子供の頃から動物が好きで、人間には興味がありませんでした。日々、地球上で起きているニュースを見ていると、人間同士の分かり合いのなさにいつも驚かされます。また、共感できない生き物として、人間の存在に恐怖を感じています。そんな人間が地球上に存在する球体を描きたい。

私の作品は、ホイッスラーに代表されるトーナル主義に大きな影響を受けていると思います。つまり、色彩よりも明暗のグラデーションを重視し、奥行きや深い陰影のある空間を目指しているのです。また、目に見えないもの、無形のものをイメージの中に捉えようとしますが、それはアーティストがよく言う温度や雰囲気、ムードではなく、空間の中に渦巻く感情や言葉です。それらをグラフィックデザインやフォントとしてではなく、地球上に存在する物理的な事柄として描き、文字通り目に見えないものを映像の中で可視化するのです。

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メディウム

経歴

木内達朗は、1966年東京生まれ。国際基督教大学生物学科を卒業後、アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン（カリフォルニア州パサデナ）を優秀な成績で卒業し、アートの道へ転向。日米の出版社で主に児童書のイラストレーションを手がける。その後、雑誌のエディトリアル、書籍のジャケットイラスト、広告の依頼など、幅広い分野で活躍。最初の絵本『The Lotus Seed』（Sherry Garland文／Houghton Mifflin Harcourt）は、世界で25万部以上売れたという。2006年にはロイヤルメールのクリスマス切手コレクション、2007年にはスターバックスのワールドワイドホリデープロモーション「PASS THE CHEER」を手がけるなど、多くのクライアントから依頼されている。25年以上のイラストレーションの仕事の後、個人的な作品を描き始める。

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