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プロフィールのイメージ / Yoshida Chie

Yoshida Chie

よしだ 智恵

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よしだ 智恵(Yoshida Chie)

コンセプト

これは「公」に検閲される前に、アーティスト自らが自分の作品を検閲した作品である。 現代は「コンプライアンス」を理由に、公共の場では”他人を傷つけない作品”が求められている。他人を傷つけないために学校や公園などのルールが定められる現代は、「個」のための「公」であったものが「公」ありきで「個」が追従する...
これは「公」に検閲される前に、アーティスト自らが自分の作品を検閲した作品である。 現代は「コンプライアンス」を理由に、公共の場では”他人を傷つけない作品”が求められている。他人を傷つけないために学校や公園などのルールが定められる現代は、「個」のための「公」であったものが「公」ありきで「個」が追従するのが普通になっている。 私が子どもの頃は駅や大きな橋の下にホームレスがいたが、最近はあまり見かけなくなった。また公園には注意書きが増え、子どもたちの遊びが制限されている。これはアーティストとキュレーター間でも同じ現象が起きている。あらかじめ用意された「公」にアーティストという「個」を当てはめさせることによって、アーティストの「個」が薄れていく問題がある。もちろん安全性や法律を踏まえないと展示が行えないのは百も承知である。しかし、美術展は単なる祭りでもなく金儲けでもない。本来は文化歴史の外交の場である。そして美術作品は形式でも制度でもなく、アーティストの態度である。故に、時として人を傷つけ、炎上し、検閲されてしまうことがしばしある。検閲といえば戦争美術がその一例だが、日本には原爆ドームなどの被害者意識の資料は多々ある一方で、権力が人々を傷つけたという戦前に起きた事件など、加害者意識を持った資料はほとんどない。日本にはドイツのドクメンタのように、戦争で表現が弾圧された黒歴史を個性にした企画展がない。理由は簡単で、みんなが納得できる明確な答えがなくSNSで炎上するからだ。 しかし、簡単に結論が出せない問題について触れることが許される「公」が必要である。ドクメンタのように日本も”他人を傷つけた歴史”に目を向けるべきである。日本美術史では大正〜昭和初期の情報が、すっぽり抜けているように思える。戦争が起きる前には必ず検閲や情報統制が起きる。私はたまたま戦争が起きる前にロシアに渡り、ギャラリーやアーティストたちが権力によって検閲される姿を目の当たりにした。 日本だって、戦争が起きる前に同じような検閲事件が起きていたはずなのに、私はその歴史を知らない。日本美術は戦後や敗戦をアイデンティティにしすぎているという問題があるのではないか。だからこそ、新しい戦前と言われる時代に「公」でタブーに触れてみることが必要だと考えている。 私は戦争を経験していない。しかし、タブーを率先して扱わなければアーティストとして成り立たない。ただ日本にもコンプライアンスという検閲がある。そこで私は思いついた、アーティスト自らの手によって自分の作品を先回りして検閲すれば、誰も作品を検閲することはできないはずだと。 タブーに触れてみたかった私は、あえて自分の戦争についての作品を黒い四角形で検閲してみた。誰も傷つけないという、コンプライアンス的には”正しい社会のあり方”が、はたして”正しい表現”なのか、”美しい表現”なのか、はたまた”現代美術”なのか。私にはわからない。

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“Yoshida Chieの作品一覧”

0

One form of violence.

JPY 55,000 (税込) Year.2020 w26.00 x h36.50 x d2.00 cm

2

An invisible wind that caresses you

JPY 55,000 (税込) Year.2020 w26.00 x h36.50 x d2.00 cm

4

緘口令

完売 Year.2023 w73.00 x h51.50 x d5.00 cm

メディウム

価格帯

JPY ¥50,000 ~ ¥100,000

経歴

1992岐阜生まれ
2016名古屋芸術大学美術学部洋画2コース卒業
現在、東京を拠点に活動中

1992年岐阜生まれ、2016年名古屋芸術大学美術学部洋画2コース卒業後、渡カナダ​。NYとロシアで展示活動を行い現在、東京を拠点に活動中。両親の離婚を期に家族のあり方を問う作品を発表してきたが、近年では戦争や検閲をテ...
1992岐阜生まれ
2016名古屋芸術大学美術学部洋画2コース卒業
現在、東京を拠点に活動中

1992年岐阜生まれ、2016年名古屋芸術大学美術学部洋画2コース卒業後、渡カナダ​。NYとロシアで展示活動を行い現在、東京を拠点に活動中。両親の離婚を期に家族のあり方を問う作品を発表してきたが、近年では戦争や検閲をテーマに、アクリル絵の具やおもちゃなどを用いた作品を作り、タブーを超越する試みをしている。主な展示と受賞歴に渋谷ヒカリエで個展、あいちトリエンナーレ2019(グループでの参加)、JCAT Show Case(NY)、枕崎市国際芸術賞展入選、三菱商事アート・ゲート・プログラム入選などがある。【グループ展】
2023 いい芽ふくら芽 in NAGOYAー松坂屋名古屋/愛知
2022 枕崎市国際芸術賞展ー枕崎市文化資料センター南溟館/鹿児島
​2019 あいちトリエンナーレ2019ーシティープラザ2階にて壁画製作/豊田
2018 しんかぞくーB.Esta337(共同アトリエ)/東京
2017 JCAT Show CaseーGallery Max NY/ニューヨーク
2016三菱商事アート・ゲート・プログラム 第33回チャリティー・オークション展ーGYRE/東京
2015第43回名古屋芸術大学卒業制作展ー愛知県美術館/愛知

【個展】
2023 今はこれしか言うことができないー渋谷ヒカリエ
2020 いつも残像でーManantial/岐阜

【受賞経歴】
2023いい芽ふくら芽 in NAGOYA……入選
2022 枕崎市国際芸術賞展……入選
2016​​​名古屋芸術大学卒業制作展……学部長賞
三菱商事アート・ゲート・プログラム 第33回チャリティー・オークション……入選

【メディア掲載】
[YouTube]
2023 耳で聞く美術館 YOUNG JAPANESE ARTISTS

[雑誌]
2019 美術手帖(2019 06月号) 椹木野衣 月評第123回 掲載

[新聞]
2022岐阜新聞 2022/04/26 岐阜地域版 掲載
中日新聞 2022/05/03 岐阜・近郊版 掲載
2020岐阜新聞 2020/06/12 西濃地域版 掲載
中日新聞 2020/06/18 岐阜・近郊版 掲載

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