NFTアート。
すでに、アート界においては定着したフレーズと言ってもいいかもしれません。
新しい物好きの人が面白がっていた時代から、アートの一分野として多くの人に楽しみ始められているステージに行っている印象もあります。
今回は、そんなNFTアートの紹介と、買っておきたいNFTアーティストをご紹介します。
そもそもNFTアートとは?
ここで簡単に「NFTアート」の意味をおさらいしておきましょう。
NFTとは、Non-Fungible Token=非代替性トークンの略で、ブロックチェーン上で発行される代替性のないトークンのことを指します。
基本的には普通のデジタルデータはコピーすることができてしまいますが、ブロックチェーン上で発行されたNFTにデジタルデータを紐付けることで、コピーできない=唯一性という要素を加えることができるようになります。
つまり、それを作品化した「NFTアート」とは、画像データや音声データ、映像データなどデジタルデータになります。これまではデジタルイラストであれば簡単に複製や送付が可能でしたが、NFT化されたイラストはそれを技術的に不可能にします。
オークションで価格高騰するNFTアート作品
数十億円で取引されるBeepleのNFT作品
2021年のNFTアート元年で爆発的な高騰が起こったのはまだ記憶にあたらしい事件です。
伝統あるオークションハウスのひとつ、クリスティーズのオンラインセールでは、デジタルアーティスト・Beepleの作品《Everydays: The First 5000 Days》が約6935万ドル(約75億円)で落札されました。
ドット絵で数十億円!CryptoPunks
また、NFTアート界でも有数の知名度を誇るCyptoPunksの作品は、コンピュータ黎明期を彷彿とさせるようなシンプルなドット絵ですが、この作品は26億円で売れています。
2億3700万ドル(26億700万円)
[CryptoPunk, #5822](https://cryptopunks.app/cryptopunks/details/5822)
落札時期:2022年2月
NFTアートに対する批判
ベテラン金融ャーナリストのマット・レビーンは、2022年10月の記事で
「NFT(のみならず)あらゆるWeb3プロジェクトはポンジスキーム(詐欺師チャールズ・ポンジの名前に由来する、一種の投資詐欺)である」
と述べました。
レビーンはWeb3の台頭という大きな枠組みの中でNFTの問題を取り上げ、「NFTには根本的に価値がない」とする自説を裏付けるべく、いくつかの根拠を挙げています。
NFTの技術的な脆弱性、NFTの所有権に関する法的根拠が(少なくとも知的所有権については)薄弱な点、さらにはNFTアートの大半が「ゾンビや子ネコ」を描いたものだという世間の認識などがそれにあたります。
アートがブロックチェーン上に存在するわけではない
「NFTを買ったとしても、買い手が所有するのは、どこかのWebサーバーの情報を指し示すポインターを手に入れたことを証明する、ブロックチェーンの記録のみだ。そのサーバーにサルの画像が収められているかもしれないが、記録元のブロックチェーンは、その画像とは一切関わりがない」
大半のNFTアート作品はそのデータ自体がブロックチェーン上に存在するのではなく、データが存在するwebサーバーへのアクセス権とそのアクセス権の所有権を宣言することのみが可能になっています。
そのため、本当の意味で作品を所有するには、アーカイブパッケージを丸ごと手に入れる必要があります。
つまり、デジタルアートを所有し、維持管理するには、単にトークンを買うだけでは済まないということなのです。
NFTアートと所有権
「ブロックチェーンとJPEG、所有権を結ぶ法的なつながりは強くない」とレビーンは指摘し、この三者にまつわる権利は、「文化的慣例として行使されているにすぎない」とレビーンは述べています。
知的所有権を専門とする弁護士、ジェフ・グラック(Jeff Gluck)は、2022年に以下のように語っています。
「法廷において、『ブロックチェーン上に置いたのだから、自分は権利を行使できる』とは主張できない。なぜなら(ブロックチェーンは所有権=オーナーシップを証明するものとして)認められていないからだ」
これからのNFTの展望
しかし、上記の点をしっかりと認識していれば、今までデジタルアートに感じられていた価値が技術的に数値化可能になったという点においてNFTアートが革新的である理由は変わりません。
NFTという技術が一旦確立された後は、もはやその技術自体ではなく作品の内容の方に鑑賞者の目がいくべきであるという、非常に常識的な訓戒を示唆してくれいているのかもしれません。
おすすめのNFTアーティスト
Nyan Cat
以前からあるインターネットミームがNFTになったもので、有名なNyan CatのGif画像の一部がオークションにかけられました。デジタルアート専門オークションサイト「Foundation」での最終落札価格は当時のレートで約59万ドル=約6300万円と、驚くべきものでした。
2021年、アート界の影響力を持った100人の存在を発表する「Power 100」の一位には、NFTの取り扱いを可能にするための規格「ERC - 72」が選出されました。NFT元年と呼ばれた2021年におけるNFTの影響力が見て取れます。
OpenSea販売サイト
Steve Aoki
スティーブ・アオキは、Web3の初期から活躍しており、ミュージシャン・DJとして最も有名ですが他にもデザイン・ファッション・テクノロジーなどの分野でも横断的に活躍しています。
彼の十数年間の音楽業の収入と、2021年の1年間のNFTプロジェクトによる収入は、後者が前者を上回ったといいます。そのおかげで音楽により集中することができたというスティーブ・アオキはさらに精力的に音楽活動に専念しています。
XCOPY
XCOPYは、ロンドンを拠点とするデジタルアーティストです。現在、最も重要なNFTの1つとして広く知られています。XCOPYは、CMYKパレット、漫画のようなモデリング、昔ながらのテレビ放送の場面を彷彿とさせる点滅するグラフィックを特徴とする作品で知られています。現在、XCOPYの約2000作品の総売上高は5,910万ドルに上昇したと言われています。
CrypToadz
CrypToadzは、NFTプロジェクトのトップクラスに位置することで有名です。
NFTアートで象徴的なものの一つである、CryptoPunksに触発されたヒキガエルが特徴のNFTアートでもあります。
CrypToadzは、今では有名な当時の匿名のアーティスト、Gremplinによって発明されました。CrypToadzは現在、OpenSeaで最も取引されているコレクションのトップ15に入っています。
このプロジェクトは2021年9月にGremplinによって開始され、6,969匹のヒキガエルがNFTとして誕生しました。これらの6,969ヒキガエルは、発売と同時に売り切れてしまいました。
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