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  • CURATOR’s EYE

現代アートを理解するための100人 海外アーティスト編③

2023/02/28
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現代アートは難しい。一体誰が、どんなふうに評価されている世界なのだろう?
現代アートを知ろうと思ったことがある方は、そんなふうに戸惑った経験がある方も多いでしょう。
「現代アートを理解するための100人」シリーズを読んで、アートワールドの国内・国外の主要なプレイヤーを網羅していきましょう。


15. Barbara Kruger


バーバラ・クルーガーは、赤い背景に白文字のロゴがとても有名なストリートブランド、『Supreme』に影響を与えたといわれるコンセプチュアルアーティストです。
彼女の作品は、批評的なフレーズとモノクロ写真を組み合わせるスタイルで知られています。
彼女がこのスタイルを選んだのは、「私たちが誰で、誰ではないかを判断する能力」によるものだと主張しています。
ブランド『Supreme』のロゴデザインの元ネタとなったクルーガーのアートワークですが、一方は消費主義への批判として、もう一方は消費の象徴として機能しているという皮肉な状況が生まれています。



16. Ai Weiwei


中国を代表する反体制のアーティスト、艾未未 (アイ・ウェイウェイ)。中国政府に逮捕・拘束されながらも、欧米に拠点を移して挑発的な作品をつくり続けていることで有名な作家です。
アクティビストとしての活動や、建築家、画家、詩人、現代アーティストなど、多様な顔を持っています。
2008年北京五輪のメインスタジアム、通称「鳥の巣」の建築デザインを手がけたことでも知られています。しかし、皮肉にも中国政府が五輪を政治的プロパガンダに利用していることを痛烈に批判し、開会式を欠席しました。以後、当局からは厳しい監視の目に晒され続けています。



17. Mark Bradford


マーク・ブラッドフォードは、1961年ロサンゼルス生まれのアーティストで、紙を素材にした大規模な抽象絵画で知られる現代アーティストです。
ブラッドフォードは、金物屋にあるような日常的な素材や道具を使い、独自の芸術スタイルを創り出しました。
彼の作品は、「社会的抽象化」とも呼ばれます。
あらゆる素材や技術には、芸術的有用性よりも先に意味が埋め込まれているというコンセプトに基づいて、地図、ビルボード、映画のポスター、コミックブックなど、さまざまな種類の紙を重ねてコラージュし、さらに削ることによって、圧倒的な作品を制作しています。



18. Njideka Akunyili Crosby


ンジデカ・アクーニーリ・クロスビーは、ナイジェリア出身でロサンゼルスを拠点に活動するビジュアル・アーティストです。
クロスビーは、彼女が移民したアメリカ合衆国と、生まれ育ったナイジェリアという二つの土地の文化的土壌を橋渡しすることをテーマに制作を続けています。
コラージュとペインティングを組み合わせた手法で、大規模な平面作品を制作しています。



19. Marina Abramović


マリーナ・アブラモヴィッチは、パフォーマンス・アートの生みの親とも言える伝説的アーティストです。
パートナーのウライと共に発表した「Relationworks」という作品群でよく知られています。
1980年に発表された「休息のエネルギー」という作品では、マリーナの心臓に矢が向けられた弓をウライが引き、マリーナもその弓を支えて、二人がお互いにバランスをとるというパフォーマンスになっています。
ウライがその矢を放てば簡単にマリーナを殺せる状況であり、お互いに力の釣り合いが取れていれば安定しているがそれが崩れた途端に惨事が起きるという状態が、私たちの住む社会や人間関係の危うさを象徴しているようです。



20. Jenny Saville


ジェニー・サヴィルは、歪んだ人体を鮮烈な筆捌きで描写することで、具象でありながら抽象的な魅力を持った絵作りをする画家です。
彼女は、作品の中で社会的な意味合いとタブーに満ちた肉体の「不完全さ」に関心を持ち、研究を重ねました。
死体安置所で死体を観察し、動物の肉を観察し、古典とルネッサンスの彫刻を研究や、絡み合うカップル、子供と母親、両性具有的身体を持つ肉体などを絵画にしてきました。



21. Cecily Brown


セシリー・ブラウンは、イングランド生まれの画家です。ウィレム・デ・クーニング、フランシス・ベーコン、ジョアン・ミッチェルなどの影響を感じさせるペインタリーな絵画で有名です。
身体的感覚、エロティックなモチーフを、ほとんど形が認識できないほどに歪めて描写するスタイルで知られています。
2004年ホイットニー・ビエンナーレに参加したり、世界中の主要な美術館での個展を成功させています。



22. Anselm Kiefer


アンゼルム・キーファーは、ドイツ出身の画家・彫刻家です。
ポール・ツェランの詩に触発された、ナチドイツの歴史と弾圧の象徴であるユダヤの強制収容所に言及するような大規模な作品作りをしています。
人類が犯してきたタブーや、いまだに論争の的となっている近代史の事件をモチーフにして制作をするアーティストです。




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著者

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現代アートの歴史・楽しみ方・各アートジャンルの解説など、役に立つ情報を芸術大学卒業のキュレーターが執筆しています。TRiCERA ARTは世界126カ国の現代アートを掲載しているマーケットプレイスです。トップページはこちら→https://www.tricera.net