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  • CURATOR’s EYE

現代アートを理解するための100人 日本のアーティスト編①

2023/02/22
TRiCERA ART TRiCERA ART

現代アートは難しい。一体誰が、どんなふうに評価されている世界なのだろう?
現代アートを知ろうと思ったことがある方は、そんなふうに戸惑った経験がある方も多いでしょう。
「現代アートを理解するための100人」シリーズを読んで、アートワールドの国内・国外の主要なプレイヤーを網羅していきましょう。

1. 草間彌生


近年、世界で最も売れている女性アーティストとなった草間彌生。
2019年には、女性によって作られたアートの全オークション売上のうち、彼女の作品が市場の25%を占めたと報告されました。
水玉模様やカボチャの彫刻、全方向が鏡張りの部屋や奇妙な立体作品など、草間彌生の制作活動はメディウムやモチーフの垣根を超えて広がっています。
ルイ・ヴィトンの店舗ウィンドウで見られる「彌生ロボット」の本物の作品は世界中のアートファンを虜にし続けています。



2. 村上隆


村上隆は、「スーパーフラット」という芸術運動の提唱者として世界中で知られています。
漫画やアニメなどに見られる日本独自の絵画表現を「スーパーフラット」として取り上げ、自らの作品の中でキャラクターや模様などを登場させました。
2010年にはパリ・ヴェルサイユ宮殿での個展を成功させ、アイコニックなモチーフで戦略的に西洋美術史の中に自らを位置付けた稀有なアジア人アーティストとして世界からの評価が高いアーティストです。



3. 宮島達男


宮島達男は、「Art in You(芸術はあなたの中にある)」という考え方を基盤に、発光ダイオード(LED)を使用したデジタルカウンター等、LEDの作品を特徴とする作品を発表しています。
また、コンピュータグラフィックス、ビデオなどを使用した作品も手掛けています。
近年のプロジェクトとしては、長崎市で原爆によって被爆した柿の木から採取した種を苗木に育て、世界中の子供たちと植えていく「『時の蘇生』柿の木プロジェクト」や、2011年の東北大震災を受けた「時の海―東北プロジェクト」などを実施しています。



4. 奈良美智


奈良美智は、子供たちの身近な姿とメッセージが描かれたドローイング・ペインティング・彫刻・インスタレーションなど、メディウムを多岐に活用して独自の世界観を作り続けています。
彼の芸術はパンク・ミュージックの影響も色濃く受けており、「LOVE & PEACE」のメッセージを世界に発信し続けています。



5. 塩田千春


1972年、大阪に生まれた塩田千春は、学生時代に渡独後、世界中で大規模なインスタレーション作品などを発表し続けています。
膨大な本数の赤や黒の糸が複雑に絡まり合った作品や、船、鍵などをモチーフにして「生きることとは何か」・「存在とは何か」という根源的な問いを形にしているアーティストです。
2019年の森美術館での大規模個展を成功させ、2016年シドニー・ビエンナーレなどの国際展にも精力的に参加しています。



6. 会田誠


会田誠の作品は、常に物議を醸し、賛否両論が飛び交い、議論の中心になってきました。
絵画のみならず、写真、立体、パフォーマンス、インスタレーション、小説、漫画、都市計画を手掛けるなど表現領域は国内外多岐にわたっています。
発表した絵画が児童ポルノだとして非難されたり、大学での講演会での内容について訴訟が発生したりと、センセーショナルな活動は関心を呼び続けています。



7. 小沢剛


東京藝術大学在学中から、風景の中に自作の地蔵を建立し、写真に収める《地蔵建立》シリーズを制作。
また、93 年から牛乳箱を用いた超小型移動式ギャラリー《なすび画廊》などを発表し、枠にとらわれない新しい芸術の形を模索し続けてきました。
事実とフィクション、ユーモアを交えながら独自の視点で歴史や社会を鋭く批評する作品を通して国内外で広く活躍しています。



8. 李禹煥


日本の現代美術の大きな動向である「もの派」を理論的に主導したことで知られ、2022年には国立新美術館で個展を開催し多くの人の目に触れました。
《点より》《線より》シリーズや、《関係項》シリーズなど、鑑賞者を哲学的な思索に誘うようなミニマルで暗示的な作品を精力的に発表し続けています。



9. 菅木志雄


菅は、多摩美在学中の1960年代に、ジャン・ボードリヤール、ジル・ドゥルーズ、西田幾多郎、ナーガールジュナ、ヴァスバンドゥなどの著作を読み耽り、美術の世界における脱構築的なアプローチを模索しました。
「もの派」の一人としても数えられています。
シンプルな素材と、重力や張力を巧みに操った構成によって、菅ならではのミニマルな世界観が実現されています。



10. 大竹伸朗


絵画を中心に音や写真、映像を取り込んだ立体作品などの多彩な表現を展開。
異分野のアーティストとのコラボレーションでも知られ、現代美術のみならず、デザイン、文学、音楽など、あらゆるジャンルで活躍しています。88年に愛媛県宇和島へ移し現在も同地を拠点に活動しているアーティストです。
公共浴場の《直島銭湯「I♥湯」》など、従来の形式に全くとらわれない芸術を実践し続けています。

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著者

TRiCERA ART

現代アートの歴史・楽しみ方・各アートジャンルの解説など、役に立つ情報を芸術大学卒業のキュレーターが執筆しています。TRiCERA ARTは世界126カ国の現代アートを掲載しているマーケットプレイスです。トップページはこちら→https://www.tricera.net