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現代アートは難しい。一体誰が、どんなふうに評価されている世界なのだろう?現代アートを知ろうと思ったことがある方は、そんなふうに戸惑った経験がある方も多いでしょう。「現代アートを理解するための100人」シリーズを読んで、アートワールドの国内・国外の主要なプレイヤーを網羅していきましょう。
川俣正は、82年のヴェネチア・ビエンナーレ以降、世界各国の国際展やグループ展に参加してきました。その作品は公共空間に材木を張り巡らせるなど大規模なものが多く、製作プロセスそのものも含め作品となっています。作り手の変化する過程、それを見る者の動きまでもが彼の「ワーク・イン・プログレス」というテーマには包含されています。
千住博は、滝を描いた大規模な作品で世界的に有名な日本画家です。日本画の存在やその技法を世界に認知させ、真の国際性をもった芸術領域にすることを目標にしています。そのため、絵画制作にとどまらず、講演や著述など幅広い活動を行っています。「自然の側に身を置く」という発想法を日本文化の根幹と捉え、自身の制作活動の指針としています。
加藤泉の作品には「ヒトのような像」が必ず登場します。精霊なのか、神なのか、縄文人のような古代人か、あるいは未来から来たものか。油彩画や木彫、近年はソフトビニール素材を用いた立体作品、リトグラフなども駆使して、独特の神話的な生き物を具現化しています。
杉戸洋は、小さな家や、空、舟などのシンプルなモチーフを好んで描き、繊細かつリズミカルに配置された色やかたちが特徴です。2017年には東京都美術館で個展「杉戸洋 とんぼ と のりしろ」を開催。幅15メートルの大作を発表しました。「マイクロポップ」という芸術運動の潮流を汲んでいるとも評され、今後の活躍にも注目が集まっています。
松山智一の作品には、東洋と西洋、古代と現代、具象と抽象といった両極の要素が見られます。これは日本とアメリカの両国で育った松山自身の経験や情報化の中で移ろいゆく現代社会が反映されていると言えるでしょう。これまでにニューヨーク、ワシントン D.C.、サンフランシスコ、ロサンゼルス等の主要都市での展覧会、ドバイ首長国の王室コレクション等をはじめとした主要コレクションへ作品が収蔵されています。
「Chim↑Pom」は、結成当初から現代アートシーンで異彩を放つアーティスト・コレクティブです。フロントウーマンのエリイ、リーダーの卯城竜太ほか、林靖高、水野俊紀、岡田将孝、稲岡求から成る6人で構成されています。消費社会や震災、原爆といった社会の課題をテーマに、映像作品を織り交ぜたインスタレーション作品を中心に制作・発表しています。
チームラボは、「ウルトラテクノロジスト集団」を称し、プログラマ、エンジニア、数学者、建築家、絵師、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者など、デジタル社会の様々な分野の専門家から構成されている集団です。代表取締役の猪子寿之ら5名の仲間で創業され、アート作品のみならずテクノロジーによる様々なソリューションをクライアントに提供しています。
著者
TRiCERA ART
現代アートの歴史・楽しみ方・各アートジャンルの解説など、役に立つ情報を芸術大学卒業のキュレーターが執筆しています。TRiCERA ARTは世界126カ国の現代アートを掲載しているマーケットプレイスです。トップページはこちら→https://www.tricera.net
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