絵具の質感を触る。
油彩絵具は、そもそもの色彩を発する部分である「顔料」と、顔料をキャンバスに定着させるための糊の役割を持つ「乾性油」という成分に大きく分けられる。透明水彩、アクリル、岩絵具(日本画)など絵具の種類は多岐にわたれど、顔料の色彩を使う点はみな共通している。定着材である媒体が、それぞれアラビアゴムや膠などと異なっていることによってその絵具ならではの輝きや特性を獲得するのである。
この特集で集められた作品たちは、その中でも乾性油をメディウムとする油絵具にしかできないようなマチエール(質感)を最大限に活用した技法を特徴とするものだ。乾きが遅く「硬い」油絵具は、盛り上げたりペインティングナイフによって粘土を造形するようにキャンバス上で押し広げたりすることが可能で、その様はあたかも何かしらのペーストを使った料理をしているかのように見えることすらある。現代の技術によってメディウムの幅が広がったアクリル絵具においても、まるで油絵具のような硬さを実現することができる。実際、チューブから出した絵具にまた別のメディウムを混ぜて更なる効果を作り出す行為は、様々な材料から旨みを抽出して混ぜ合わせたりそれを加熱したりするような料理の過程と化学的にはほとんど同じことをしていると言ってもいいだろう。
このように「触」って「食」べもののように作られた絵画たちは、最終的にあなたの部屋の壁を「飾」ることになる。この3つの過程に登場する3つの漢字に共通の「しょく」という読みを抽出し、今回の特集のタイトルとした。まるで絶品の料理を眺めているような気分で絵画を眺める、というのもまた一興である。
by Pia Andersen / Denmark
W 180.00cm x H 150.00cm x D 5.00cm
#絵画 #油絵
¥1,725,000 +税 (税込¥1,897,500)
by Gaku Okata / Japan
W 22.00cm x H 27.30cm x D 2.00cm
#絵画 #アクリル画
¥25,000 +税 (税込¥27,500)
by Pauline Schulze / Germany
W 80.00cm x H 80.00cm x D 2.00cm
#絵画 #アクリル画
¥125,400 +税 (税込¥137,940)
by Guzaliya Xavier / Australia
W 30.50cm x H 30.50cm x D 4.00cm
#絵画 #アクリル画
¥23,000 +税 (税込¥25,300)
by Florina Breazu / Republic of Moldova
W 102.00cm x H 82.00cm x D 2.50cm
#絵画 #油絵
¥322,000 +税 (税込¥354,200)
by Evgeniya Zolotareva / Czech Republic
W 50.00cm x H 50.00cm x D 4.00cm
#絵画 #アクリル画
¥86,300 +税 (税込¥94,930)